戸建て住宅用の宅配ボックスの中で、人気、知名度ともに高いパナソニックの「コンボ」。
コンボを取り付けるためには工事が必要で、基本的に業者に依頼する必要がありますが、取り付け方によっては業者に頼まなくても自力で設置できる場合があります。
どんな取り付けの場合に、どんな道具を用意すれば自力で設置できるのか解説していきます。
(追記)接着剤で取り付けでき、工事不要で設置できるタイプのコンボ『COMBO-Light』が登場しました。(※取り付け方は据置きのみ対応)
COMBO-Lightについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
コンボの取り付け方のパターン
はじめに、コンボの取り付け方法にはどんなものがあるのか見てみましょう。
取り付け方としては以下の5パターンに分かれます。
※ポール取り付け用のポールと、アーキフレームと呼ばれるフレーム、据置き用のベースは、コンボ本体と別売りで販売されています。
この5パターンのうち、
- 埋め込み
- ポール取り付け
- アーキフレーム取り付け
については、コンクリートでポールを固定するなどの施工が必要で、よほどDIYに自身がある人でなければ自分自身で施工するのは難しいため、この設置方法を選択する場合は業者に依頼した方が無難でしょう。
一方で、
- 据え置き
- 壁掛け
については、設置する壁や床の種類にもよりますが、コンクリートや壁に穴をあけることができさえすれば、業者に頼まなくても設置できそうな方法です。
この据置きと壁掛けについては、取り付け手順の動画がPanasonicから公開されていますので、それにそって、具体的にどんな手順で施工するのか紹介していきます。
コンボの施工手順
コンボの据置き施工
はじめに、据置き施工する際の注意点です。
据置きの設置に対応したコンボは、スリムとミドルのみです。コンパクトとハーフは対応しておりませんのでこの方法では設置できません。
据置きにする場合は、本体とは別売りの「据置き施工用ベース」(本体の下に設置する金属枠)を購入する必要があります。スリム用とミドル用のベースがありますのでご注意ください。
それでは、据置きの施工手順を動画で見てみましょう。
据置きの施工でポイントになるのは、コンクリートへの穴あけと、アンカーボルトですね。
コンクリートへの穴あけ
使用する工具の中に、「電動ドリル」とありますが、一般的なネジを締め付ける用途のドリルドライバーやインパクトドライバーではコンクリートに穴をあけることはできません。やってできないことはないかもしれませんが、おそらくとても時間がかかるうえ、工具に大きな負荷をかけてしまいます。
コンクリートに穴をあける場合、「振動ドリル」というタイプのドリルを使います。ドリル刃を回転させるだけでなく、前後の振動力を加えることによって固いコンクリートを掘り進めることができるようになっています。
安価なものであれば5,000円を切る価格で入手できます。
また、ドリル刃は、穴をあける場所の材質や径に合ったものを購入する必要があります(ドリル本体にはドリル刃が付属しないことが多いです)。
アンカーボルト
コンクリートにあけた穴に打ち込むことでボルトを設置するものです。上からハンマーでたたくことで固定される仕組みになっています。安いものは1本100円もしない程度の価格でホームセンターで入手できます。径と長さ、本数の指定を説明書で確認しましょう。
動画の中でも下穴の径などのサイズが表記されていますが、コンボの種類や年式によってサイズが異なる可能性もありますので、ドリル刃とアンカーボルトを購入する際は、動画内の表記ではなく実際に購入したものの説明書の記載に従ってください。
また、アンカーボルトをネットで探す場合には、「アンカーボルト」ではなく「オールアンカー」で探したほうが見つかりやすいです。
コンボの壁掛け施工
壁掛け施工する際の注意点です。
壁掛けの設置に対応したコンボは、コンパクトとハーフのみです。スリムとミドルは対応しておりませんのでこの方法では設置できません。
壁掛け施工の手順の解説動画です。ブロック塀への施工と、窯業系サイディングへの施工の2種類がありますのでそれぞれを見ていきましょう。
壁掛けの施工方法(ブロック塀)
壁掛け施工でも壁面にドリルで穴をあける必要がありますので、やはり振動ドリルと材質に適したドリル刃が必要です。
この施工で使う「カールPCプラグ」はホームセンターで安価に入手できます。
こちらも、入手する際には、サイズや本数などを(動画内の表記ではなく)購入したコンボの説明書の記載に従って購入してください。
壁掛けの施工方法(窯業系サイディング)
窯業系サイディングとは、塗り壁や吹付けなどではなく、セメント質と繊維質を主な原料にしたボードを使った外壁です。
現在では、新築される戸建て住宅の大半は、窯業系サイディングが外壁として使われています。
窯業系サイディングの場合、ブロック塀と手順はほとんど一緒ですが、カールPCプラグではなく「ボードプラグ」を使います。
事前に、取り付ける外壁が窯業系サイディングかどうか、また、厚さが何ミリかを必ず確認しましょう。
厚みが確認できたら、その厚みに応じたボードプラグを用意します。ボードプラグは高価なものではありませんが、サイズが何種類もあり、適合するものを選んで購入する必要があります。
このボードプラグの選び方はとても重要です。サイズが適切でないと、しっかり固定できなかったり外壁を傷めてしまう危険性があります。
これは、厚みがあっていないボードプラグを使うとどうなるのかを解説したとても参考になる動画です。
外壁に穴をあけるわけですから、失敗すると元には戻りませんし、壁にダメージを与える危険性もありますので慎重に検討したほうがよいでしょう。外壁の材質や厚みがよくわからない場合は業者にお願いする方が無難です。
コンボ施工する上での注意
事前の調査を念入りに
自分で施工する場合は、設置する場所の床や壁を事前に確認し、各工程の作業ができそうかどうか、また、どんな道具が必要になるかを押さえておきましょう。
上記の動画だけでなく、取扱説明書と施工説明書がPanasonicのサイトからpdfでダウンロードできますので、こちらも参考にして確認しておくといいでしょう。
実際に施工する際には、購入した商品の取扱説明書や施工説明書の記載にしたがい作業してください。床や壁に穴をあけることになりますので、慎重に、自己責任で作業を行ってください。
本体のバリエーションに注意
コンボには、サイズ(ミドル、スリム、ハーフ、コンパクト)の違いのほかに、
- 扉が「右開き」か「左開き」かの違い
- 荷物の取り出しが「前から」か「後ろから」かの違い(ミドル、スリムのみ選択可能)
があります。カラーも含めるとかなりのバリエーションがありますので、購入する際にはしっかりと確認したほうがよいでしょう。
コンボのバリエーションはこちらのページでまとめていますので、合わせて参考にしていただければと思います。
自力での設置が難しいと感じたら
自力での設置が難しい、施工に自信が持てない、というような場合は無理せずプロに頼むのが良いでしょう。
こちらのサイトでは、外構工事の見積もりが無料で取れるので、まずはどの程度の費用がかかるのか確認してみてはどうでしょうか。
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